先住民の世界

ここではカナダの先住民文化、とくにブリティッシュコロンビア州の太平洋沿岸部に住む先住民の文化について、いろいろ書いてみたいと思っています。

  
スギャングワイ      ポトラッチの踊り
(世界遺産)

<ブリティッシュコロンビアの先住民文化>
カナダの太平洋岸の先住民の文化は、他の古代文明が石の遺跡を残したのと異なり、木によって成り立っています。

カナダの先住民は木で作られたものはいつかは朽ち果て自然に戻ることをよく知っていました。 
北米の太平洋沿岸部に住む先住民がウェスタンレッドシダーからトーテムポールを作ることは良く知られていますが、もともとは倒木を使っていました。 
命の木とも呼ばれるウェスタンレッドシダーの柔らかい内皮は衣類や籠の材料にも使われましたが、立ち木の一部を剥ぎ取るだけで木の成長とともに傷が癒えるように配慮した方法を採っていました。

地球上に人類が現れてから自然破壊がはじまりましたが、人口の急増とともに地球に与える影響は加速度的に進んでいます。 
我々はもっとカナダの先住民の智慧に学ぶべきではないかと思っています。

<狩猟採集と漁撈最終>
トーテムポールを作るのは北米でも米国ワシントン州、カナダBC州、南東アラスカの太平洋沿岸部に住む先住民だけです。 内陸部に住む先住民はバッファローなどの大型哺乳類を追いかけて移動をしていたので一ヶ所に定住することが出来ませんでした。 五種類のサケが初夏から秋にかけて上がってくる太平洋岸やサケが遡上する川の沿岸部に住んでいた先住民は大きな移動をする必要がなく、晩秋から冬にはポトラッチと呼ばれる祭を開いたり、トーテムポールを彫刻するなどの余裕に恵まれていました。 ヨーロッパ人が入ってくる前の先住民のことは推測の域をでませんが、一説にはカナダ全土の先住民の中、約3分の1が太平洋岸とサケが遡上する川の沿岸に住んでいたのではないかと言われています。 サケと野生のベリーがこの高い人口密度を支えていたと考えられています。


アラートベイのポトラッチ

<先住民の祖先>
南北アメリカ大陸に住む先住民の祖先は、最終氷河期の終わり頃、現在のベーリング海峡が地続きだった(ベーリンジア)と呼ばれる回廊を通ってユーラシア大陸から移動してきたと考えられています。 北米でも内陸部に住む先住民と沿岸部の先住民とでは言語、生活様式、顔つきも違っています。 アラスカに住むイヌイット(かつてはエスキモーと呼ばれていた)の顔は我々日本人に良く似ています。 この若い男性はアラスカの内陸部のビーバー村で見かけたのですが、先祖はポイントバローから移り住んだイヌイットです。 私がまだ若かった頃の日本にはこんな顔つきの青年がたくさんいましたが、今はどうでしょうか?


ビーバー村の若者

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